経営計画策定
企業を取り巻く経営環境は、刻々と変化していきます。経営戦略も常に変わっていかなければ、状況に対応できません。また、戦略がどんなに立派であっても、実際に現場を動かすものでなければ、企業としての結果に結びきません。また、経営計画は、財務目標や経営ビジョンと混同されがちです。すなわち、数字あわせに終始したり、目標が壮大で短期間で達成不可能だったりします。本来、今後1〜5年を見据えた「経営戦略」を具体化したものが経営計画であるべきです。
時間をかけて作成する経営・事業計画、経営戦略は、実行しなければ、その時間は無駄なものとなってしまいます。経営戦略は目まぐるしく変わる市場においてチャンスを見つけ、あるいは脅威に対応し、そこに適切な経営資源を投入する。見込みのない事業や製商品などからは縮小、撤退し、やるべきこと、やらないことを明確にすることが重要です。したがって、単なる財務目標や経営理念、ビジョンとは区別しなければいけません。
貴社の事業ごとの現状の課題を簡潔にまとめ、整理することから始めなければなりません。その課題がなぜ起こっているのか?顧客、競合他社、原料市場など外部環境の影響か?技術劣位、人員不足、設備の陳腐化、情報管理体制の不備など問題は企業内部の問題なのか?直接的な課題に関わる要因を整理していけば、必然的に解決すべき問題にぶつかるはずです。これは企業・事業の「現状を知る」こと、戦略を立てるための第一段階であり、しっかりと取り組むことが企業・事業の改善の糸口につながります。
導き出された改善課題の解決策、改善策を考え、具体的に実行するために行動目標を数値化します。企業活動の究極的な目標は、利潤の最大化です。改善課題に対する目標がいくらいいものであったとしても、財務に結びつかなければ、ただの自己満足でしかありません。目標がいかに企業の利益に結びつくかが経営計画策定のポイントになります。